特許出願に関する公報はいくつかの種類が存在しますが、そのうちの「再公表特許(再表)」が、公報システムの刷新に伴って2022年1月12日より廃止されます。
再公表特許(再表)は、日本の特許庁に対して日本語でなされたPCT出願が国際公開された後に、国際公開公報の内容を日本の特許庁が日本国内向けの公報として別途発行したものです。
この再公表特許(再表)は法律によって発行が定められた公報ではないものの、日本語とは言え国際機関より発行される国際公開公報にアクセスするのは容易ではないことから、日本の特許庁が行政サービスとして、これまで再公表特許(再表)を発行していました。
再公表特許(再表)が発行されることで、日本語で特許を検索する際に、PCT出願であっても日本語でなされたものなら、国内出願かPCT出願かを特に意識することなく検索することができていたのですが、今後、日本語でなされたPCT出願を検索するには国際公開公報を検索対象としなければならない点に注意が必要です(日本語でなされたPCT出願が日本に国内移行して特許となった場合はこれまでどおり特許公報が発行されますので、検索漏れに注意が必要なのは、日本語でなされたPCT出願のうち、審査請求前などでまだ特許公報が発行されていない出願です)。
なお、J-PlatPatの場合は、「特許・実用新案検索」において「文献種別」から「外国文献」の「WIPO(WO)」に別途チェックを入れることで、日本語でなされたPCT出願の国際公開公報を検索対象に含めることができます(上のスクリーンショットをご参照ください)。
以上、再公表特許の廃止に伴う日本語PCT出願の検索の注意点でした。
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