昨日、内閣・知的財産戦略本部より「知財・無形資産の投資・活用戦略の開示及びガバナンスに関するガイドライン(案)」が公表され、パブリック・コメントの募集が開始されています。
企業が知的財産や無形資産の投資・活用を通じて成長することを促すため、政府がガイドライン案をまとめた。経営者には、知財投資を「費用」と捉えたり知財部門に丸投げしたりすることなく、全社を挙げて知財の活用に取り組んで「ゲームチェンジ」につなげることが期待されている。知財戦略は機関投資家らに開示し、資金調達に生かすべきだなどとした。
日本経済新聞より引用
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH17CWV0X11C21A2000000/
急速な技術革新、社会的課題への関心の高まりなど企業経営を取り巻く環境が急速に変化する中、知財・無形資産、つまり“目に見えない財産”が、企業競争力の源泉としてより重要な経営資源となっています。
より端的に言えば、企業経営者は、既存のビジネスモデルからの脱却も視野に入れつつ、持続可能なビジネスモデルの構築に向けて、新たな知財・無形資産の投資にチャレンジする必要性が高まっています。
さて、今回ご紹介したガイドライン(案)では、「知財・無形資産の投資・活用のための5つの原則」として、以下の5つが挙げられています。
- 知財・無形資産の投資・活用を「価格決定力」あるいは「ゲームチェンジ」につなげる
- 経営者は知財・無形資産への投資を「費用」ではなく「資産」の形成と捉え直す
- 外部への戦略の開示・発信では「ストーリー」を整えて説得力を高める
- 全社横断的な体制整備とガバナンス構築を進める
- 中長期視点での投資への評価・支援
以上の5つの原則、どれも本当に大切です。
また、今回ご紹介したガイドライン(案)は、「知財・無形資産の投資・活用のための7つのアクション」として、現状の姿を把握しよう、重要課題の特定と戦略の位置付けを明確化しよう、戦略の構築・実行体制とガバナンスの構築を進めよう、といったことにも触れています。
ところで、特に専任の担当者を置くことが難しい中小企業では、「知財については手薄だ」あるいは「知財を企業競争力として活かしたい」と考えつつも、知財(例えば特許)に関する事前調査や権利化が後手に回ってしまったり、一つ一つの特許出願の意義や目的がだんだん分からなくなっていつの間にか特許出願することが目的化してしまったり、という状況で悩まれているケースをよく目にします。
今回ご紹介したガイドライン(案)においても、「弁理⼠も、コンサルティング機能を備えることで企業の知財・無形資産の投資・活⽤戦略の構築や実⾏に貢献していくことが期待される」と述べられているとおり、弊所では、クライアントが知的財産や無形資産の投資・活用を通じて成長していけるように最大限努めています。
そして、 クライアントが知的財産や無形資産の投資・活用を通じて成長していくために弊所がご提供しているユニークなサービスが、”弁理士参画型”知財顧問サービスです。
「知財顧問」や「顧問弁理士」と言うと、「毎月1時間まで相談無料」や「顧問先は手数料10%割引」といったサービス、あるいは「毎月1回訪問して知財担当者に進捗を報告し、相談があれば対応」といったサービスをイメージしてしまうところですが、弊所がご提供している”弁理士参画型”知財顧問サービスは、弁理士が言うなれば社員の一人のような距離感・立ち位置で、上記の5つの原則に基づいた知財活動の推進・強化を総合的にサポートする点が特徴です。
以下のような疑問・課題を抱えている企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
- 弁理士とは特許出願や商標登録出願などの処理を任せるだけの付き合いになっている
- 個々の出願の処理も大事だが、もっと根本的なところから付き合ってほしい
- 知財に手を付けたいが、正直のところ何から始めれば良いのか分からない
- 弁理士にいちいち相談する手間を省いて、知財という切り口で総合的・タイムリーにアドバイスしてほしい
- 特許出願などの処理を任せる弁理士とは別に、経営者視点で何でも相談できる弁理士が欲しい
- 特許出願をすることが何だかノルマ化している気がする
- いくら特許を取得しても、事業の役に立っている実感がいまいち無い
- 知財コストの検証を含めて知財への取り組み方を見直したいが、出願の処理を頼んでいる弁理士には相談しづらい
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